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円形脱毛症

円形脱毛症とは、円形に十円玉の形で毛が抜けてしまう病気です。頭皮だけでなく有毛部(毛の生えている部位)ならどの部位でも起こりえる現象です。はっきりとした原因は不明ですが、毛の細胞がご自身の炎症の細胞(細胞傷害性T細胞と言います。)によって破壊されていることが分かっています。

検査

  1. トリコスコピー:医療用の拡大鏡(ダーモスコピー)で脱毛部位の毛を観察してみると、炎症によって破壊され毛を観察することができます。毛幹が途中で断裂した短い毛(断裂毛)や折れ曲がった毛(折れ毛)、根本が細くビックリマークのようになった毛(感嘆符毛)、毛穴近くで断裂した毛が黒色の点になった毛(黒色点)などが代表的なものです。
  2. 毛髪牽引試験(pull test):脱毛部位の残存した毛を引っ張ってみる試験です。勢いのある病変部では容易に脱毛します。病勢を確認する検査です。
  3. 円形脱毛症では毛の細胞がご自身の炎症の細胞によって攻撃されて破壊されていることが分かっています。稀に同じ現象が体の他の部位でも起こっていることがあります。甲状腺で同じ現象が起こっている場合には甲状腺の機能が低下する場合があります。また全身で同じ現象が起こっている場合には自己免疫疾患と診断されます。(リウマチなど)当院ではこれらの合併症の心配がないか、甲状腺機能の測定と自己免疫疾患の検査(抗核抗体)を実施しております。

治療

  1. ステロイドローションの外用・注射:毛の細胞を攻撃している炎症の細胞を抑えます。まず外用で様子を見ますが改善が見られない場合にはステロイドを直接頭皮に注射することもあります。(ケナコルト注射
  2. カルプロニウム塩化物ローション(フロジン液):毛根近くの血管を拡張させ血流をよくすることにより発毛を促します。
  3. セファランチンの内服:血流促進作用や免疫増強作用、抗アレルギー作用、造血機能の改善作用などがある飲み薬です。古くから円形脱毛症の飲み薬として有名です。

※単発でも脱毛の範囲が大きい場合、円形脱毛が多発している場合、全頭型といって脱毛が頭皮全体にわたる場合などには円形脱毛症の治療に力を入れておられる大学病院の脱毛外来をご紹介しております。主なご紹介先は順天堂大学医学部付属病院皮膚科となります。

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